MG キュベレイダムド ~マニピュレータ・塗装編~
箒です。
前回の最後に「次回はスジ彫り」と書きましたが、今回はダムドのマニピュレータを仕上げます。スジ彫りは並行して進めています。
「なぜマニピュレータだけ先に?」と思われるかもしれませんが、個人的にこいつを先に仕上げないと色々気になって仕方がなかったので塗装までやってしまいました。
前回
まずは指と関節を接着していた箇所を補強するためにパテを盛ります。
ついでにマステで仮止めしていた部分も接着します。
意外と外側からも接着箇所が見えます。
穴を埋めるためにもパテを盛っていきます。
パテを盛って、やすりで均していきます。
指1本につき3つ、10本なので30箇所。結構処理するところが多くて大変です。
アニメを流しながらのんびり進めていきます。
一通り処理し終えました。
関節パーツの形がまちまちなのが少し悔やまれるところです。
次があればもっときれいに統一感を出したいところです。(次はない)
持ち手をつけていざ塗装です。
まずはパテと指の境界を均すために、サフを吹いて段差を見やすくします。
伸ばした爪が自然に見えるようにするための処理です。
サフはいつも使っているエヴォです。
なんだかんだ言ってこれが一番使いやすいです。
全指をサフ吹きしました。
やはり既存の指とパテで伸ばした爪の部分に段差があります。
もしかしたらあまり良くない方法かもしれませんが、私はこの段差の部分に集中的にサフを吹いてあえて厚く塗ります。そのサフが固まったらやすりがけで厚くなったところを少しずつ均していきます。
おそらくちゃんと別でサフを溶いてから塗ったほうが確実だと思います。エアブラシから直接吹くと、関係ないところまでサフが乗ってしまうかもしれないので。
ということで自己流の均し方で爪と指の間を処理して再度サフを吹きます。
その他、細かい傷も埋めていきます。
とりあえずいい感じに仕上がりました。
ここまでにサフを3回ほど吹いています。
サフを厚く塗るやり方は1回だけではなかなか埋まり切らない部分があるので、少しずつ塗り重ねていきました。
本体との仮ドッキングです。爪の表現は最初に比べれば自然に見えるようになりました。いい感じです。
さて、サフも吹き終わったところでここから本格的に塗装に移ります。
配色は最初から決めてありました。
それがこちらのスターブライトシリーズ。
前回のジムスナⅡの内装で使用した際にそのポテンシャルの高さを買われました。
下地をブラックにすることで、暗めで重厚な金属の表現を目指します。
全体的にアイアンを塗り、手の甲と手のひらの一部をシルバーで塗り分けて情報量アップを目論んでいます。
スターブライトは吹くだけでプラスチックを金属に変化させてしまう魔法の塗料です。
今回も存分に活躍していただきましょう。
まずは下地にブラックを塗ります。結構しっかり塗ります。
次にいよいよスターブライトです。
吹いてみました。
特有のラメが光ります。
ブラックの状態と比較すると結構わかりやすいです。
やはりいい感じに金属感が出ています。
光源の問題でシルバーっぽく見えますが、実際は結構アイアンです。
もともとの色にも近く、そのまま金属にした、といった感じがします。
ということでアイアン塗装は完了。
爪と指の境界もきれいになり、自然です。かなり尖っていますね。
次にシルバーの塗り分けです。
対象箇所は以下の通り。
手のほうはモールドがたくさんなのでもっと塗分けても良かったのですが、あまり多すぎてもマスキングの時間がかかるのでシンプルにまとめました。
これに加えて、各指の関節パーツも対象とするので
各指をマスキングしました。
個々は簡単ですが、数が多いと大変です。
塗り分け完了です。
やはりただモールドがあるだけではなく、色分けされていると情報量が上がっていい感じです。とても気に入りました。
ということでマニピュレータの塗装は完了しました。
光源の影響で塗り分けがあまりわからないかもしれませんが、各指の関節はシルバーです。
関節パーツの粗は目立ちますが、まあいいでしょう。
こだわりすぎると先に進みませんから。
無塗装素組み状態の本体と完全塗装後のマニピュレータのドッキング状態。
こっちの写真は少し色分けがわかりやすいですかね。右手の手のひらとか左手の指関節とか。
これで心置きなく本体に取り掛かれます。
ちなみに写真では色も相まって重厚な感じに見えますが、実際は耐久力が結構低いです。爪の加工をしている最中に先端が折れたり、関節パーツが根元からぽっきり折れたりなど、かなりの試練を乗り越えてようやくここまで来られました。先に私の心が折れなくて本当に良かったです。
次回は並行して進めていたスジ彫りを終わらせたいと思います。
結構新規が多くて大変っぽいので集中していきたいです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
これまで作ってきたもの一覧です。
塗装や製作道具についてまとめました。
【番外編】塗装ブースのメンテナンス
箒です。
前回の番外編はエアブラシのメンテナンスでしたが、今回は塗装ブースです。
最近塗装をしているとどうも粉塵の跳ね返りが顕著になってきており
「これはおそらく内部フィルターが目詰まりを起こしているに違いない……」
と思うようになり、掃除を決意しました。
さらに今回は掃除だけではなく、少し使いやすく改造したいと思います。
前回
私が使用している塗装ブースは、タミヤエアーブラシシステム スプレーワーク ペインティングブースIIです。
シングルファンと悩みましたが、吸引力の差を考えてツインファンにしました。
買ってすぐに設置し特に調べもせずに使用していたため、改造などはまったくしておりません。せいぜい手前に紙を敷いている程度です。
後で調べてみると実は少し改造したほうが使いやすくなるということを知ったので「掃除するときについでに改造しよう」と思った次第です。
シングルファン
ツインファン
とりあえず敷いていた紙を取り除き、ホースを外しました。
このホースの付け根の部分も結構汚れていました。
ブース内部には粉塵が、それはもう恐ろしい量が詰まっています。
できれば屋外で掃除を行うことをおすすめします。
私はアパートの2階住みで、ベランダもないので風呂場で行うことにしました。多分あまりおすすめできません。
それでは早速取り掛かります。
まずはモーター部を取り外します。四隅にネジがついているので、プラスドライバーで外していきます。
モーター部を取り外しました。
取り外してから気付いたのですが、ここでフィルターで取り除ききれなかった粉塵をファンを回して遠心力で壁に押し付けているんですね。ただ、正直ここの掃除はできるだけやりたくないので、ここに粉塵が来る前に取り除けるようにしたいところです。
割りばしにキッチンペーパーを巻き、少し水で濡らして内部の粉塵を落としていきます。少量の水であれば問題ありませんが、このモーター部は電源も搭載しているため、水に浸すなどは厳禁です。
粗方落としきれたところで、掃除機で粉塵を一気に吸い取ります。
私は狭い部屋に似つかわしくないダイソンを持っているため、それで一網打尽にしました。
結構このスペースは細かいので、完璧にきれいにしようとは思わず、ある程度でOKくらいの気持ちで掃除しています。
モーター部はこんな感じで結構きれいになりました。
モーター部とホースの接合部もある程度で。ここが汚れるということは内部で粉塵を処理しきれていないということなので、掃除タイミングの目安にもなります。
続いて、ブース本体の掃除に移ります。
モーター部と本体との接合部です。
ここも粉塵がついているので、落としていきます。
そして上の写真にある6つのネジを外して
本体をパカっと開きます。
ここが本体のメイン(?)ともいえるフィルター部です。左側が前で外側、内側にそれぞれ2枚、右側が後ろで側面を囲むように1枚と奥の部分に1枚、の計4枚のフィルターが入っています。これを取り出して水洗いします。
フィルターは粉塵がつくほうとは逆側からシャワーを当てると簡単に汚れが落ちます。実は交換用の専用フィルターをあらかじめ買っておいたのですが、試しに一回洗ってみて問題なさそうならそのまま使っていこうと思いました。
本体のほうも水洗いしていきます。こちらは電気系統が存在しないので水洗いOKです。
シャワー使えるなら風呂場での掃除も悪くないかなと思いました。
フィルターはしっかり乾燥させます。洗濯物を干すのと同じように。
さて、掃除は大まかに完了したので、次に使い勝手を良くするために改造を施していきます。
まずはこちら。
ここはメインの内部フィルターが入っている箇所になります。
中央に大きめの長方形の板(整流板)がありますが、この部分が実は必要ないらしいです。
実際はまんべんなく吸引できるような工夫ということで設置されているのですが、これを外すことで吸引力がアップするみたいです。ネットでは定番みたいです。
ということで容赦なく撤去。ここはプラスチックなので、いつも使っているニッパーで問題なく切り落とせます。
この整流板、もう必要ないので捨ててもいいのですが、念のため保管しておきましょう。
続いて、ダイソーで以下のものを購入します。
・レジンフードフィルター
・磁石
・焼き網
まずは焼き網を先ほど取り払った整流板の代わりに置くのですが
そのままだと上下がはみ出します。
なので下のほうを少しニッパーで切断します。
こんな感じで収まりました。
左右が開いていますが、問題ありません。
これで内部フィルターを置けます。
次にフィルター交換を楽にするための下準備を行います。
前面部の内側の四隅に磁石を貼り付けます。
具体的には以下の通り。
こんな感じでセロハンで付けます。
写真は丸磁石を使っていますが、四角いもののほうが干渉する部分が少なくなるのでおすすめです。
このおかげで正面から磁石を付けることができるようになりました。
同様に残り三か所も磁石を貼り付けて
正面に磁石でレジンフードフィルターを挟めば完了です。
これで汚れてもすぐに取り換えられます。
内部フィルターへの影響が減るため、掃除頻度も減ります。
これにて塗装ブースの掃除と改造を終わります。
この他にも塩ビ管を使って2つあるホースを1つにまとめるといった改造もありますが、今は2つでも特に困っていないのでそのままにしています。
その後、塗装を4,5回行ったところこのような具合に正面のレジンフードフィルターが活躍してくれていました。
ここからすぐに替えのフィルターを取り付けましたが、やはり楽です。
いちいち全部ばらしてシャワー行きにするよりはるかに楽です。
これはいい改造をしました。
タミヤの塗装ブースをお持ちの方はぜひ改造してみてください。
ご覧いただき、ありがとうございました。
これまで作ってきたもの一覧です。
塗装や製作道具についてまとめました。
【番外編】エアブラシのメンテナンス
箒です。
今回は番外編。エアブラシのメンテナンスを行います。
やはり長く使っていきたいものですので、ちゃんとした道具を使用してメンテナンスしていきます。
私が使用しているエアブラシは以下のものです。
他のものと比べてとても安いため、もし壊れてももうひとつ買えばいいかといった気軽さで使えますが、愛着があるので長く使っていきたいところ。
それでは分解していきます。
エアブラシの内部には細かい部品が結構あります。失くさないように注意しましょう。
また、写真中央の細い針のような部品、ニードルといいます。エアブラシの核となる部品と言っても過言ではないでしょう。これが曲がってしまったり、先端が欠けてしまったりするともうそのエアブラシは使い物にならなくなってしまいます。注意しましょう。
エアブラシのメンテナンスに使用する道具はこちら。
今まではツールウォッシュでうがいをしたり、表面を拭いたりしていただけなので、今回はこれを使用して内部をきれいにしていきます。
はじめにノズルを外します。クリーニングセットにはノズルレンチが付属しており、これを使用することで、ノズルを取り外すことができます。(ここが外れることを初めて知りました)
内部の掃除にはクリーニングブラシ極細を使用します。見づらいですが、先端に白いブラシが付いています。これを噴出口に突っ込み、内部を擦っていきます。
クリーニングブラシ中は塗料カップとの接合部を広く掃除したいときに使用するのですが、このエアブラシは塗料カップ一体型なので今回は使用しませんでした。
ノズルのネジ部にノズルシール材を塗っていきます。
赤くて見やすいのがGOOD。エアーの漏れを防ぎます。
加えて、グリスをネジ部に塗っていきます。こちらは透明。
対象箇所は以下のノズル周り2箇所です。
さらに以下の部品にも塗っていきます。
対象箇所は上から
- メインレバー
- ニードルチャック
- ニードルスプリングストッパー
- ニードルストッパー
これらのネジ部にもグリスを塗っていきます。
メンテナンスをしながら、このような動きでエアーが出てきて塗料を噴き出しているのか、と改めてエアブラシの内部機構に感動していました。コンパクトながら、ダブルアクションでのニードルの制御方法に感心しました。私は理論派なので、こういった内部機構を理解することでよりエアブラシを上手く使えるようになると思っています。
以上でメンテナンス終了です。
普段はツールウォッシュで拭いて表面をきれいにする程度で良いですが、内部のメンテナンスは月一くらいの頻度で行っていきたいですね。
ご覧いただき、ありがとうございました。
これまで作ってきたもの一覧です。
塗装や製作道具についてまとめました。
MG キュベレイダムド ~各部改造 その3~
箒です。
ダムドの改造も3回目です。
今回は腹部の延長と、指先を加工します。
改造は今回で終わりです。
前回
腹部の延長とは言いましたが、正確には腰部の延長です。
腰部は下の写真のように、ジョイントが突き出ている形になっています。
ここにプラ板を噛ませることで腰部と胸部がさらに広がり、プロポーションが変化すると考えました。
1回目で胸部と腹部の接合点を伸ばしたのに、ここではさらに腰部と腹部を伸ばします。もはや暴挙ですね。
使用するものは前回に引き続き2mmプラ板です。これを2枚重ねることで4mmの延長となります。
まずはコンパスで半径2cmの円を書きます。これに沿ってニッパーで粗方切ってからやすりで削りつつ形を整えます。
円形なので、神やすりを使用しました。紙、ではありません。神です。
こんなに低い番手を使ったのは初めてでしたが、凄まじい削れ具合です。
2枚重ねますが、片方が少し大きかったため接着してからもう片方に合わせて削ります。
上部のプラ板のほうだけ中心に穴を開けます。これはジョイントを埋め込むために使用します。平面のプラ板の上にただ置いて接着剤でくっつけるだけだと耐久性に問題があることは第1回の胸部延長の際に経験済みなので、その失敗を生かして今回は初めから補強しておきます。
これで延長パーツの完成です。
ジョイントを切り落とします。
切断面はやすりで整えておくことを忘れずに。
先ほど製作した延長パーツを接着します。さすがにこれだけだとやっつけ感が半端ないので、あとでモールドを追加するなりして情報量を上げましょう。
無事、4mmの延長に成功です。パーツそのものがただの円なのでかなりシンプルです。
近くで見ると少し違和感があるかもしれませんが
全体で見ると意外と普通です。
ただ、4mmも延長した割には案外変化が見えません。いや、4mmくらいはたいした変化じゃないのかな……?だんだん感覚が麻痺してきたのかもしれません。
ダムドばかりを触っていてやはり感覚が麻痺しているな、と感じたのは、久々にジムスナを取り出して横に並べたときでした。
延長に延長を重ねてとんでもなく大きくなっていました。比較対象物があるとはっきりわかりますね。
本体が大型化したため、もともと大きいマニピュレータに引けを取らなくなり、バランスが良くなったように感じますが、どうでしょうか。
全体的なバランス調整はこのくらいにして、次は指先の加工に移ります。
指先の加工とは何をするのかと言いますと、指より爪を長くします。
上の写真を見ていただければわかりますが、デフォルトでは爪が短いです。非常に健康的。
また、親指が他の指に比べてあまり鋭利ではありません。丸く安全に切りそろえられています。これまた健康的。人間だったらこれで全然OKです。
しかしこいつはダムド。地獄に堕ちた新たな薔薇ですよ。健康的でいいわけがありません。
ということで爪を伸ばして鋭利にします。ここはさすがにプラ板は使えないので、パテを盛って削って処理しましょう。
お試しということで、親指と人差し指を一本ずつ拝借し、パテを盛ります。
どんなときでも共通ですが、パテを盛るときは多めに盛りましょう。少ないよりは多い方が断然良いです。
多いなら削ればいいだけですが、少ないと追加でパテを盛らなければなりませんので。
1日置いて削ってみました。まあまあですね。
親指のほうは少し先端が足りないようです。仕方ないので追加しましょう。
全指にパテを盛り、乾燥させている様子です。
ネイルの乾燥待ちっぽいですね。ネイルのこと知りませんけど。
紙やすりで整えました。
最初に比べればいい感じですが、まだ少し鋭利加減と、あと長さも欲しかったので
倍プッシュです。
上述しましたが、パテを盛る際はとにかく多めに出して多めに盛ることを心がけます。
こんなに使わないでしょ、と思うくらい出すのが個人的にちょうどいいです。
今度は1回目よりもさらに多めに盛りました。
つまようじで器用に盛っていくのですが、パテは粘度が高いので糸を引きます。上手いことそれを利用して爪の先端を伸ばしていきます。この辺はだいたいでいいでしょう。
しっかり乾燥させてからやすりで整えていきます。私は600番台の紙やすりを使用していましたが、最初はもっと番手の低いもので粗方削るほうがいいでしょう。
ただ、あまり番手の低いやすりで削りすぎるとパテが引っかかって欠けてしまうこともありますので注意です。(2敗)
失敗例。別の指です。
かなり長めだったのでガリガリ削っていたのですが、こういうことになるので残りは慎重に処理していきたいです。
パテを盛り、240番で粗方削ります。
600番で均して修正しました。
今まで、ポリエステルパテは主剤9.5、硬化剤0.5くらいの割合で混ぜていたのですが、硬化剤が少なすぎるとなかなか固まってくれません。適当に「色が黄色に変わればいいんでしょ」くらいに思っていましたが、しっかり量を混ぜないといけないんだということを学びました。
最終的にはこんな感じになります。
パテの成形はかなり難しいです。なるべく同じような形を目指しましたが、私の技量では叶いませんでした。正直、出来はそこまでいいと思えません。
ただ、禍々しさは増したかなと。爪先は鋭利に整えましたし、長さもあります。
サフを吹いたときに微修正したいと思います。
通販は在庫がなかなか復活しなかったり、送料だけで1000円くらいかかってしまうので、直販店で買えてよかったです。
これからこのツールも活用していきます。
次回はスジ彫りに移ります。
デザインを検討したいと思っています。
ご覧いただき、ありがとうございました。
塗装や製作道具についてまとめました。
製作ガンプラ一覧
これまでに製作したガンプラ一覧です。
MG キュベレイダムド
①仮組み→ ②マニピュレータ改造編 その1→ ③マニピュレータ改造編 その2→ ④各部改造 その1→ ⑤各部改造 その2→ ⑥各部改造 その3→ ⑦マニピュレータ塗装編→ ⑧スジ彫り→ ⑨ディテールアップ腹部編→ ⑩ディテールアップ胸部編→ ⑪ディテールアップ続き→ ⑫サーフェイサー→ ⑬塗装・スミ入れ→ ⑭完成
MG ジム・スナイパーⅡ
① 仮組み → ② 改修・スジ彫り → ③ 改修・メタルパーツ → ④ 改修・クリアランス処理 → ⑤ 改修・表面処理 → ⑥ サーフェイサー → ⑦ 塗装・外装編 → ⑧ 塗装・マスキング編 → ⑨ 塗装・内装編 → ⑩ スミ入れ・部分塗装・デカール貼り → ⑪ トップコート・メタルパーツ → ⑫ 組み立て → ⑬ 完成
① 仮組み → ② 下処理 → ③ サーフェーサー → ④ 塗装1回目 → ⑤ 塗装2回目 ⑥ 塗装3回目 → ⑦ 部分塗装・スミ入れ・トップコート → ⑧ 完成
HGBF ガンダムダブルオーシアクアンタ
① 仮組み → ② スジ彫り → ③ パテ埋め → ④ 合わせ目消し → ⑤ サーフェイサー → ⑥ 塗装1回目 → ⑦ 塗装2回目 → ⑧塗装3回目 → ⑨ 塗装4回目 → ⑩ スミ入れ・追加塗装 → ⑪ トップコート → ⑫ 完成
HGUC ジム
① 素組み → ② エッジ処理 → ③ 合わせ目消し →④ パーティングライン処理・その他 → ⑤ パーツ洗浄 → ⑥ サーフェーサー → ⑦ 塗装1回目 → ⑧ 塗装2回目 → ⑨ 塗装3回目 → ⑩ スミ入れ → ⑪ トップコート・完成
随時更新予定
MG キュベレイダムド ~各部改造 その2~
箒です。
今回はファンネルポッドの延長と首周りの可動範囲拡大を行います。
前回
まずはファンネルポッドから。
そもそもファンネルポッドとは何かというと、下の写真の背中に付いている部分のことです。
いかがでしょうか。全体像に対してここだけ短いように見えませんか……?
私には短いように見えたので、ここを延ばしたいと考えました。
ただ、問題なのは曲線という点です。
直線はプラ板を噛ませればそのまま延長できますが、曲線はそうもいきません。
とりあえず切断しました。この間に何かを噛ませて延長します。
裏側のパーツも切断し、準備完了。
さて、延長する何かに何を使うのかといいますと
これまた5mmプラ角柱です。
やっぱすげえよ、プラ角柱は。
2cmで4つ切り出し、加工していきます。
まず、2つ接着して2パーツ作ります。
接着はいつもの×3L。
テープで適当に貼り付けて、長さの度合いを確認。
5mm×2で1cmの延長です。
見た感じ良さそう。
切断面の印を鉛筆でなぞります。
ここは厳密じゃなくてもある程度でOKです。あとでやすりで削りますので。
見辛いですが2つとも印を付けました。
先にこの2つを接着するとニッパーで切断できなくなるくらい厚くなるため、若干面倒な手順ですが2パーツをそれぞれ加工してから接着します。
それぞれある程度加工したら接着。
切断したパーツと接着して接合面をやすりで均していきます。
プラ角柱は中心に穴が開いているので、表面に穴がある場合は接着剤で埋めてからやすりで均します。
完成
しっかり延長されました。
改造前は「曲線の延長なんてどうやるんだろう……?」と不安に思っていましたが、やってみると意外とできるものですね。
前回とは違い、表面の延長なので鏡面仕上げする際は接合面を意識しながら表面処理していきたいところです。
続いて首周りの可動範囲拡大です。
キュベレイは頭の左右可動がほぼできません。
下の写真をご覧いただければ一目瞭然ですが、首周りのパーツが干渉します。
1枚目は正面を向いていますが、2枚目は向かって右側に思いっきり動かした状態です。もはや間違いを探せレベルです。1mmも動きません。
上下の可動範囲はかなり広いのですが、左右は壊滅的です。
個人的には上下よりも左右のほうが可動が欲しいんですよね……。
ということで改造することに。
首周りの黒いパーツを一部切り落とします。
見辛いですが、鉛筆で印を付けました。この印の間を失くせばある程度動くようになるのではないかと予想しました。
もう少し見やすい写真を。
この印で囲っている部分をニッパーやらやすりやらでガリガリ削っていきます。
結構大変でした。
改造後がこちら。
大きく削った割には干渉しないところもあったりするので、少しやりすぎた感はありますが、何とか可動範囲拡大には成功しています。
正面から見ると結構違います。
個人的にはもっと横向いてくれてもいいのですが、やりすぎも良くないのでこれくらいで。
削ったところから裏側が覗いてしまうので、モールドか何か追加して情報密度アップをしておいたほうがいいかもしれません。
現状のダムドです。
ファンネルポッドの延長により位置が下がって、前から見てもバランスが取れたように感じます。
次回は腹部をもう少しだけ延長します。
まだ延長するんかい! と思われるかもしれませんが、欲が出てしまったんでしょうね。
試しに延ばしてみたらいい感じだったので、本格的に改造しようと目論み始めました。
あとは指先を少し加工する予定です。
ハロのほうもいい感じの塗装具合になってきたので、そろそろダムドも改造を終えて塗装に入ろうと思っています。
これまでハロを大理石塗装してきましたが、ダムドはやっぱり普通のデザインで塗装しようと考え始めています。
というのも、大理石塗装は若干ネタ塗装感が強く、キュベレイならまあそれでもいいかな…… と思ったのですが、マニピュレータ改造が思いのほか上手くいったので、これはもう兵器感を前面に出して真面目に塗装したほうがいいのでは……? と思ったためです。まだどんなデザインにするかは未定です。鏡面仕上げにはします。
ご覧いただき、ありがとうございました。
塗装や製作道具についてまとめました。
MG キュベレイダムド ~各部改造 その1~
箒です。
前回でマニピュレータの改造は完了しました。
今回は胴体と足首の改造を行います。改造、というより延長ですかね。等身アップを目指します。
前回
まずは胴体から。
そもそも胴体の改造って何するの? という話ですが、まずはこちらをご覧いただきましょう。
キュベレイダムドの胴体は、このように胸部と腹部に分けられます。
そしてそこを繋ぐのはボールジョイント(以下、BJ)のみという簡単な仕上がりになっています。
この接合点、一見すると普通に見えますが
前後左右への可動がかなり制限されています。
3~4°くらいしか動いていないのでは? と思えるほどにここの可動が弱いです。
このBJを眺めながら私が考えていたこととしては
「もう少し下にBJがあれば可動範囲かなり広がるよね……」
ということでした。実際に確かめてみると
一例としてBJに嵌るか嵌らないかくらいの位置で動かしてみた場合
前後はもちろん
左右にも可動域が大幅に上がることがわかりました。
これはポーズの幅が広がる……!
さらに、個人的に「もうちょい背が高くなって欲しいなぁ」という願いもあったため、ここのBJを下に移動させることによって胴体が伸びる効果もあるのでこれは一石二鳥ということで改造を決意しました。
改造に使用したものはそう多くありません。
前回のマニピュレータ改造で使用した2mmプラ板と、何故か手元にあった5mmのプラ角柱と、あとはいつもの接着剤です。
5mmのプラ角柱を適当な大きさで切り出します。
見栄えはあとで整えるので、今はデザインを気にせずとにかくBJを伸ばすことに専念します。
BJを切り落とします。切った面はやすりで整えておきます。
この間にプラ板とプラ角柱を噛ませます。
最初に試したこととしては、そのままプラ角柱を入れて接着剤で付けるだけ、でした。
しかし、これは残念ながら耐久度に問題がありました。
というのも、メインの目的は可動範囲拡大なので、可動させる際にかなり負荷がかかるところになります。見た目には何度か完成しましたが、動かす際に接着剤が取れてしまうことが多々ありました。
そこでプラ板の登場です。
BJの周りをプラ板で補強し、ガッチガチに固めてしまおう、という魂胆です。
単純思考ですが、他に良い考えが思い浮かびませんでした。
ということで出来あがったのが
おぉ……なかなかに酷い出来です。
言い訳はいくつか思いつきます。
・耐久性の問題
・取付位置の問題 (最初に取り付けた際、少しずれてしまい腹部が嵌らなかった)
・どうせ見えない
3つ目が投げやりな感じもしますが、実は改造に伴い胸部と腹部に隙間ができるため、少し見えます。塗装前までにはなんとかしたいと思っています。
また、BJ自体やすりで削って弱化緩めています。
そもそもこのBJのテンションが強すぎてこのパーツに負荷がかかって折れてしまうのです。緩めすぎてもぐらつくので、ここは兼ね合いといったところでしょう。
最終的には少し緩めすぎて若干取れやすくなるくらいまで削りました。まぁ延長パーツが毎回折れるよりは断然いいでしょう。
ということでこんな仕上がりになりました。
もう少し見た目によろしく、耐久性が高い改造方法を模索したほうが良いと自分でも思っています。
てなわけで完成です。完成写真は足首の延長を行ってからまとめて載せます。
次は足首の改造に移ります。
足首の改造は何をするのかといいますと、これまた少し延長したいと思っています。
キュベレイは各パーツの接合箇所が少し詰まっている印象を受けるのですが、自分だけでしょうか。
その中でも特に足首を少し伸ばしてやればスマートに見えるのではないかと考え、またパーツそのものも加工しやすい形状だったので改造を決意しました。
ここの箇所ですね。
ここは元キットであるキュベレイから変更がないため、一昔前の「左右モナカ割ボールジョイント」になっています。最近のキットではなかなか見かけないのではないでしょうか。
BJと足首が一体化しているので、ここを
切り離します。
ここの思い出といえばアルティメットニッパーが折れたことでしょうね……。
悲しみ溢れます。
さて、この足首とBJの間に何か噛ませて延長するわけですが、手元にちょうど胴体で使用した5mmプラ角柱があるので、これを使いましょう。
1.2cmくらいで切り出します。
5mmプラ角柱、結構活躍してくれます。
これを
間に噛ませて接着剤で固定。
難しいところとしては、モナカ割なので位置がずれるともう片方のパーツとの噛み合わせが悪くなるため慎重にもう片方と調整していきます。
なんとか接着。これでもまだぴったり嵌っていません。まあ足に接合できるので今はこれでいいです。
「っていうかこのモナカ割のパーツ自体接着しちゃえばもっと簡単に加工できるじゃん」というお声が聞こえてきそうですが、膝との組み合わせにこのパーツの軸を使用するため、後ハメ加工が必要になってしまいます。それは難しいので、今はこの方法でなんとか乗り切っています。
最終的な仕上がりとしてはこんな感じ。しっかり5mm延長されています。
後ろから見ると隙間が空いていることがわかりますね……。これは改善せねば。
また、ご覧の通り延長パーツが普通に見えるので、モールドを追加したりして自然に見えるように工夫する必要があります。
見栄えについては後々検討するとして、とりあえず両足とも延長しました。
これにて等身アップの改造は完了です。
胴体を5mmプラ角柱 + 2mmプラ板、足首を5mmプラ角柱で延長したため、合計で約1.2cmの等身アップになりました。「1.2cm程度なんて大した変化じゃないでしょ」と思われるかもしれませんが (私はそう思っていました)、それが意外とそうでもないんです。
仮組み直後 (無改造) が左で、改造後が右です。
足首のカバーに余裕が見えるのと、やはり胸部の位置が上がっているため腹部がはっきり見え、胸部と腰部の窮屈さがなくなったように感じます。
(でもやっぱり指に目が向きますね……)
また、胴体改造による可動範囲拡大の様子は以下の通り。
前後左右、結構曲げられます。これで様々な表情を付けられるようになりました。
正直、私にはプロポーション変更のセンスがあるとは思っておらず、様々な作例を見ながら「何でこんなピンポイントで改造できて、しかも格好良く仕上がるんだろう……」と常々疑問を抱いている人間でして。
ただ、これも経験なのかなと思っています。ある日突然、改造のセンスに目覚めるのではなくて、何体か作っているうちにだんだん「こうしたら格好良くなりそう」というのがわかるのではないかと予想しています。少なくとも今の自分にはそのセンスはほんの少ししかなさそうですが。
次回も改造です。
胸部が上がったことによりファンネルポッドも上がってしまい、若干後ろから見たときのバランスが崩れている気がしたので、ここも延長してみようかと思っています。
改造をするかどうか迷ったときの判断は、こういう「気がした」くらいの気持ちで取り掛かるのが良いのではないかと思います。
ご覧いただき、ありがとうございました。
塗装や製作道具についてまとめました。
MG キュベレイダムド ~マニピュレータ改造編 その2~
箒です。
サムネの出オチ感、半端ないですね。
前回に引き続き、キュベレイダムドのマニピュレータを改造していきます。
間接パーツのテンプレは前回で完成したので、今回はひたすら作って取り付けていきます。
指の表現が広がって結構良い仕上がりになったので、最後までご覧いただければ幸いです。
前回
前回作った関節パーツを取り付けていきます。
取り付けには×3Lの接着剤を使用し、瞬着硬化スプレーを用いて瞬時に固めています。
ぱっと見では武骨で大雑把な感じがしますが、そもそも元のマニピュレータ自体が武骨なデザインをしているので、まあそこまで気になることもないかなって感じですね。(主観ですが)
取り付けてみました。この指一本だけという状態だと出来がいいのか悪いのか何とも言えません。
できるだけ真っ直ぐになるよう心掛けて接着していますが、なかなか難しいです。接合部分が上手く噛み合えば割と真っ直ぐになります。
ただ、可動は完璧。各関節とも90度まで曲がり、コの字になります。特に制限を設けていないので、逆向きにも曲がります。
一本だけ手のパーツに取り付けてみました。関節の分伸びているため、約1cmは延長されています。元々大型だったマニピュレータがさらに大型に……。これはよい。
Moneyポーズも。かなりいい感じ。
間接を曲げるときは力を入れないように、ゆっくりと。
今はばらして付け直せますが、最終的には接着してしまうので、できるだけガッチガチに固めてしまいたいところですね。
この調子で他の指も製作していきます。
若干失敗してしまった例をご紹介。
右手の小指が内側に曲がっています。
この時は「うわぁぁぁやらかしたぁぁ」と騒ぎ立て……てはいませんが、まあこれも味ってことにすればいいかと開き直りました。(味、って便利な言葉ですね)
その後、製作した際に逆向きに曲がってしまった指を左手の小指に採用して切り抜けたりしていました。(切り抜けて……?)
どうしても曲がっちゃうんです。関節パーツを指パーツに取り付けるときとか、そもそも真鍮線が真っ直ぐに埋め込まれていなかったとか色々ありまして。
無理に真っ直ぐにしようとすると取れちゃいますし。
その辺は最後にバランス見て修正するか、もういっそのことそのままにしておくか考えたいと思います。
親指以外制作完了です。関節がはっきり見えるのも悪くありませんね。
次に親指です。
親指は他の指と違って左右に分離しています。
ただ、その他は他の指と同じなので、同様に関節パーツを作って取り付けていきます。
(写真ブレブレですみません……)
接合部の形状に合わせてパーツの形状を変化させることを覚えてきた頃ですね。
とりあえずこれで片手の製作は完了です。
← Before After →
関節の分、1cm伸びるだけでも全然印象変わりますね。
間接パーツが各指に取り付けられているため、重くなっているのではないかと思われるかもしれませんが、各関節の強度を保ちつつ製作しているため、意外と保持力は高いです。
握り拳もこの通り。完璧です。これぞ私の求めていたマニピュレータです。
以下、適当に何枚か。
無改造と比較すると一目瞭然です。禍々しさが一気に跳ね上がりました。
指の可動って大事なんですね……やっぱり。
ただ、製作しているときは関節の取り付け位置をまったく気にかけていませんでした。
これは完成してから気付きました。以下、軽く説明。
人差し指と他の指を見比べると、関節パーツと指パーツの接合位置が
人差し指:第一関節 右が①、左が② 第二関節 左が②、右が③
他の指 :第一関節 左が①、右が② 第二関節 右が②、左が③
なんと真逆です。偶然ですが。
さらにこの指は左向きに曲がっているため、先述しましたが機転を利かせてこの指は左手の小指に採用しました。ここで気付けて良かったです。
ただ、青丸の付いた薬指の関節ですが、ここだけ他の指とは逆の接合になっています。
これはあとで修正するか、もうこのままにしておくか、検討します。
とりあえずもう片方の手は統一して製作するよう気を付けます……。
それではもう片手、取り掛かりましょう。
ここからはダイジェストです。
一気に必要数を切り出して穴を開けてしまいます。
この関節パーツの数は関節1つにつき2つ、指一本で関節2つなので4つ、指は全部で10本なので40個です。改めて数えるととんでもない数ですね。
一気に大量生産できればいいのですが、私は1つ1つ手作業で切り出し、加工しています。生産者表示を載せたい気分です。
黙々と作り続け、やっと完成。
1日2指くらいのペースで作っていたので、約5日。もうちょい短かったかも。
完成
前回、言及した関節パーツの取り付け方向も左手は気を付けて作ったため、揃えられております。握り拳もぱっと見では問題なさそうです。
手を開いたときに指が真っ直ぐではなく曲がって見えますが、その通り曲がっています。おそらく真っ直ぐに連結できれば見栄えも良くなったのでしょうが、関節パーツは気まぐれなので(単純に私の技術不足)、どうしても曲がってしまいます。
それはお決まりのセリフの、味ってことにしておきましょう。
腕に取り付けました。関節パーツ分、全体的に約1cm伸びているので大型だったマニピュレータがさらに大型に。ただ、劇的に大きくなったというほどではありません。
1点、気になっているところとしては、腕とマニピュレータの接合点です。
腕とマニピュレータはボールジョイント1点で繋がっているだけなので、真横へ曲げることがどうしてもできません。無理に曲げようとすると取れます。
ここも改善したいところではあります。もうひとつ間接を噛ませてあげられたらさらに表現の幅が広がる気がするんですけどね……。
と、今まではそんなこと考えもせずに与えられた範囲で作ってきたのですが、このマニピュレータ可動範囲拡大の改造のおかげで自分からより良いものを作りたいという考え方にシフトできたことが大きな収穫ですね。
自分の知見と視野が広がり、作品もより良いものになる。いい傾向です。
自己分析は置いておいて、相変わらず狭い撮影ブースに押し込んでの撮影タイム。
やっぱり指の表現力アップは劇的ですね。影まで禍々しい。
普通のガンプラは指の差し替えで平手や武器を持つ手、握り拳などを表現したり、最近ではエモーションマニピュレータという指一本一本が可動する手が付属していますが、ダムドは中途半端なエモーションマニピュレータという感じを受けました。
改造前。
改造後の手を見てから改めて見返してみると、これは寂しいですね。初めて見たときは感動したのですが。
指の関節が動かない中途半端なエモーションマニピュレータは、旧キットのガンプラを彷彿させます。根元の部分しか動かないので若干子供だましのような印象を受けます。
やはりダムドといえばこの大型マニピュレータなので、ここを妥協してしまっては魅力も半減というものです。改造には労力が伴いますが、相応の結果を見せてくれました。
拳もOK。ファイティングポーズ。
殴り合い、余裕です。
そのまま指に角度をつけて開くだけで禍々しい構えに。割と気に入っています。
指の一本一本が独自で可動するので人間の指で表現できるポーズは大体できます。
なので
ピースはもちろん
WRYYYYYYYYYーーーーッ
とか
クラウザーさんも余裕です。
ただ、指以外は無改造なので、腕間接の耐久度が低く、すぐに落ちてきてしまいます。
ここは後々、強度アップさせます。
もう一点、もともと曲がる指の付け根のボールジョイントですが、ここの可動域も若干狭いです。
唯一の可動箇所なのにここまでしか曲がらないとは……。
ここの可動域を拡大するかどうかはまだわかりません。
今のままでも十分見た目には問題ないので、これ以上いじって変になるのは避けたいところです。
従来のマニピュレータでは握り拳ができなかったため、腕にマウントしたまま使用するしかなかったビームサーベルもご覧の通り持つことが
なんか違いますね。これは親指の付け根と手のひらで挟んで持っていることになっています。安定はしていますが。
正しくは
これが正常ですが、握れていません。浮いています。
結局、握り拳ができてもビームサーベルは持てないんですね。
強化型ZZのハイパー・ビームサーベルあたりがちょうどよく握れるでしょう、多分。
マニピュレータの塗装に関してですが、全体的なメインの色は前回のジムスナの内装で使用したスターブライトアイアン、関節パーツをスターブライトシルバーで塗装してみようかなーと思っています。
黒一色というのも面白味がありませんし、関節の色を変えることでメカメカしさが増すのではないかという狙いです。想像ですが。
また、本体の塗装に関しても、カラフルで奇抜なデザインにしてみようと思いましたが、このマニピュレータを加工しているうちにだんだんと禍々しさを前面に押し出していきたいなぁと思い始めたので、おそらく元の色味からあまり変更しないかと思われます。それこそ大理石風の塗装になりそうな感じがしています。
ひび割れかけた表面に、武骨で大型のマニピュレータ。これは調和しそうではないでしょうか……?(素人意見)
ということで並行して進めているハロの塗装も大理石風で練習することにします。
することにします、というかもうしていますが。
大理石 pic.twitter.com/tPanVMRNOM
— 高里 箒 (@houki_295) 2019年4月13日
とりあえずこのハロを仕上げてからそれをダムドに応用して作っていきましょう。
次回は胴体を少し改造します。
ご覧いただき、ありがとうございました。
次回
塗装や製作道具についてまとめました。
MG キュベレイダムド ~マニピュレータ改造編 その1~
箒です。
前回仮組したキュベレイダムドですが、今回はマニピュレータを可動させるためにちょこちょこと改造していきます。
正直、改造があまり得意ではないので探り探りにはなりますが、その奮闘ぶりをご覧いただければと思います。
前回
さて、いざ改造!
と意気込むのは良いのですが、とりあえず現状把握から。
まずキュベレイダムドのマニピュレータの構造をご紹介すると、以下の写真のようにふたつのパーツが組み合わさってできています。
ボールジョイント(BJ)の上のところで繋がっていますが、これは手に取り付ける際に切り落とします。
左が内側、手のひら側で、右が外側、手の甲側です。
上下に分かれているものを合わせるため、指の関節が曲がるわけがありません。
それではこのパーツをどのように可動させるかというと、おそらくお察しの通りですが
① 一旦パーツを接着してから
② 関節で切断して
③ 関節用のパーツを間に入れて
④こいつ……動くぞ……!
って感じでしょうか。(適当な画像ですみません……)
関節パーツはABS素材のものが売っていますが、大きさがバラバラな上に指1本につき2つの関節に使用するため、全部で20個(!)……揃えようとすると結構お金がかかります。
なのでプラ板か何かを使って自作することにします。
先駆者の方もいらっしゃるので、適度に参考にさせていただきながらなるべく自然な形で可動させることができればと思っています。
では実際にやってみましょう。
これは確か……右手の人差し指……?(うろ覚え)
親指以外はどの指も同じですけどね。
最初は接着しようと思ったのですが、ばらして加工する可能性もある気がしたので一旦そのままで。
内部にジョイントを嵌める受けっぽいものが見えるので、もしかしたら初めは指が全可動する予定だったけど、予算か時間的な問題でご破算になったのかもしれませんね。完全に想像ですが。
切断後の様子。
切断にはゴッドハンドニッパーを使用しました。切断面が汚い部分はデザインナイフですこーしずつけがきながら切ったところです。とにかく失敗したくなかったのでめちゃくちゃ慎重に加工しています。
しばらくはこの指を元に関節パーツを試作して、テンプレートができたら他の指の書こうにも取り掛かるという手順で参ります。
合わせてみました。
説明しやすいように指先から関節ごとに①、②、③とパーツに名前を割り振ります。
①と③にはスナップフィットが施されており、パーツ単体でも組み合わせられますが、②だけは組み合わせられないのでマスキングテープで仮止めします。
指を曲げるイメージ図。
こうなればいいなあという目標。
とりあえず一山越えましたが、ここから関節パーツを試作します。
様々な大きさや形状のものを作って当てはめてみて、自然なものができるように模索します。
試作品第一号
記念すべき関節パーツ第一号です。
プラ板同士を繋いでいるのは1.5mmの真鍮線です。あまり細いと強度的な問題があり、太すぎると切断が難しくなるのでこの太さがちょうどいい感じでした。
薄いプラ板を使用すると強度の問題が出てくると思ったので、少し厚めのほうがいいかなと思い、2枚のプラ板を重ねています。
ただ、何故か自分はこれを1.2mmのプラ板を2枚重ねていると勘違いしており「意外と薄いな……」とか思っています。実際のところは0.7mmを2枚で1.4mmくらい、2パーツ合わせても2.8mmくらいです。
あとで2mmのプラ板を使用した時に驚くことになります。
横から見た図。②と③を繋いでいます。
まだまだ削って小型化できそうです。
上から見た図。
間接の大きさ的にはこれでいい感じではありますが、強度的に少し不安なので、やはりもう少し厚めのプラ板がいいですね。
①と②を繋いでみました。
こちらは厚さがちょうどいいかもしれません。
試作品第二号
第二号は2mmのプラ板を使用しています。
先ほどのプラ板に比べるとやはり厚いですね。強度はこれで問題なしです。
真鍮線の周りをできる限り削って小型化しています。これでもまだ甘いほうなので、今後はさらに小型化する予定です。
間接の形状としてはそれっぽいですよね……?
ただ、残念ながら今のままでは接続した際に指同士がずれてしまいます。これでは格好がつきません。
というわけで少し改良。
試作品第二号改良型
指に接続する接合部を半分に切ってみました。
軸をずらすことにより取り付けた際に見た目が自然になりました。
これで見た感じは問題なさそうです。
粗方のテンプレはこんな感じでいいでしょう。
念のため作り方を書いておきます。
用意するもの
・プラ板(厚さ2mm )
・真鍮線(口径1.5mm)
製作手順
1.真鍮線を4mmに切断する
2mmプラ板2枚分で4mmということです。私は前に使っていた安めの普通のニッパーで力任せに切断していますが、刃は傷むわ切断面は汚いわでおすすめできません。素直に金属線用ニッパーを使いましょう。
2.プラ板を7mm×5mmで切り出す
これは厳密じゃなくても大丈夫っぽいです。なんやかんやで加工しているうちにもっと小さくなるので。これでもまだ大きいほうです。
3.中心よりやや上部に軸穴を開ける
初めにデザインナイフであたりを付けると穴を開けやすくなります。
この時はなんとなくガイドラインを引いていますが、最後のほうになると割と適当です。というか感覚がわかってくるので必要なくなるというか。
開口には0.8mm口径のピンバイスを使用しています。もっと太いものがあれば1.5mmに達しないまではそちらを使用してもいいと思います。
4.1.5mmまで穴を拡げる
ここが結構難しいところでした。間接なので緩いとパーツの重みを維持できませんし、そもそもきつすぎると真鍮線が入らないしで四苦八苦しました。
結局、解決案としては
①多少広くてもいいからとにかく真鍮線をまず入れる
②固定する側は接着剤で固定
③可動する側は緩かったら真鍮線に接着剤で軸の補強をする
という感じです。当たり前といえば当たり前ですかかね。
穴の拡大には超硬スクレーパーを使用しています。
ガリガリ削れるので、勢い余って削りすぎないように少しずつ加減しながら拡げていきます。
5.パーツとの接合点を切り出す
ここもなんとなくです。厳密に接合点を合わせようとしても結局接着剤で固めてしまいますので。ただ、切り口を斜めにしておくと割と噛み合いが良くなるので、その辺は後々に改良されていきます。下の写真のときはそこまででもなかったですね。
6.軸穴周りをニッパーで切り落としたりやすりで削って小型化する
これはよく見る関節パーツの見よう見真似といいますか……。ただ、当然のことかもしれませんが、丸くしておかないと曲げる際に結構パーツと干渉したりするので軸穴に近い位置まで削っておくことは割と大切です。
7.真鍮線を埋め込み、接着剤で取り付ける
ここは特に言うことなし。接着剤は低白化の×3Lを使用しています。
また、接着剤塗布後には瞬着硬化スプレーを使用しています。このスプレーがとんでもない効果で、本当に一瞬で接着剤が固まります。接着剤の乾燥を待つ必要がなくなるというのはすさまじい功績です。匂いが若干気になりますが、効果は絶大です。これだけでも本当に試していただきたい。
8.真鍮線が出ている側と逆側の接合点を切り落とす
割と注意です。下の写真が正解ですが
↓こんな感じに真鍮線が出ている側と同じほうを切ってしまうと失敗です。
指パーツと合わせてみてパーツ同士が一直線になるくらいまで切るのがベストでしょう。大体半分くらい切れば大丈夫です。
9.もう片方を真鍮線がぎりぎり入るくらいまで調節しながら穴を拡げて、テンションを保ちつつ真鍮線に取り付ける
最後に割とシビアな要求をしていますね。4の穴を拡げるところでも書きましたが 、そこまで神経質にならなくても問題ありません。結局接着剤を使用すればテンションを復活させることはできますし、調整もできますので。
下の写真はあまり丸く削れていませんね。多分初期の頃の試作品です。
てな感じでこれを20個作ります。地獄のカーニバルの開幕です。
次回は全部作り終えて指が全可動できるようになったら更新します。
これを書いているときは半分終わっていましたが、いつになることやら。
50% pic.twitter.com/Eev1zQie15
— 高里 箒 (@houki_295) 2019年4月7日
ご覧いただき、ありがとうございました。
次回
塗装や製作道具についてまとめました。