MG キュベレイダムド ~各部改造 その1~
箒です。
前回でマニピュレータの改造は完了しました。
今回は胴体と足首の改造を行います。改造、というより延長ですかね。等身アップを目指します。
前回
まずは胴体から。
そもそも胴体の改造って何するの? という話ですが、まずはこちらをご覧いただきましょう。
キュベレイダムドの胴体は、このように胸部と腹部に分けられます。
そしてそこを繋ぐのはボールジョイント(以下、BJ)のみという簡単な仕上がりになっています。
この接合点、一見すると普通に見えますが
前後左右への可動がかなり制限されています。
3~4°くらいしか動いていないのでは? と思えるほどにここの可動が弱いです。
このBJを眺めながら私が考えていたこととしては
「もう少し下にBJがあれば可動範囲かなり広がるよね……」
ということでした。実際に確かめてみると
一例としてBJに嵌るか嵌らないかくらいの位置で動かしてみた場合
前後はもちろん
左右にも可動域が大幅に上がることがわかりました。
これはポーズの幅が広がる……!
さらに、個人的に「もうちょい背が高くなって欲しいなぁ」という願いもあったため、ここのBJを下に移動させることによって胴体が伸びる効果もあるのでこれは一石二鳥ということで改造を決意しました。
改造に使用したものはそう多くありません。
前回のマニピュレータ改造で使用した2mmプラ板と、何故か手元にあった5mmのプラ角柱と、あとはいつもの接着剤です。
5mmのプラ角柱を適当な大きさで切り出します。
見栄えはあとで整えるので、今はデザインを気にせずとにかくBJを伸ばすことに専念します。
BJを切り落とします。切った面はやすりで整えておきます。
この間にプラ板とプラ角柱を噛ませます。
最初に試したこととしては、そのままプラ角柱を入れて接着剤で付けるだけ、でした。
しかし、これは残念ながら耐久度に問題がありました。
というのも、メインの目的は可動範囲拡大なので、可動させる際にかなり負荷がかかるところになります。見た目には何度か完成しましたが、動かす際に接着剤が取れてしまうことが多々ありました。
そこでプラ板の登場です。
BJの周りをプラ板で補強し、ガッチガチに固めてしまおう、という魂胆です。
単純思考ですが、他に良い考えが思い浮かびませんでした。
ということで出来あがったのが
おぉ……なかなかに酷い出来です。
言い訳はいくつか思いつきます。
・耐久性の問題
・取付位置の問題 (最初に取り付けた際、少しずれてしまい腹部が嵌らなかった)
・どうせ見えない
3つ目が投げやりな感じもしますが、実は改造に伴い胸部と腹部に隙間ができるため、少し見えます。塗装前までにはなんとかしたいと思っています。
また、BJ自体やすりで削って弱化緩めています。
そもそもこのBJのテンションが強すぎてこのパーツに負荷がかかって折れてしまうのです。緩めすぎてもぐらつくので、ここは兼ね合いといったところでしょう。
最終的には少し緩めすぎて若干取れやすくなるくらいまで削りました。まぁ延長パーツが毎回折れるよりは断然いいでしょう。
ということでこんな仕上がりになりました。
もう少し見た目によろしく、耐久性が高い改造方法を模索したほうが良いと自分でも思っています。
てなわけで完成です。完成写真は足首の延長を行ってからまとめて載せます。
次は足首の改造に移ります。
足首の改造は何をするのかといいますと、これまた少し延長したいと思っています。
キュベレイは各パーツの接合箇所が少し詰まっている印象を受けるのですが、自分だけでしょうか。
その中でも特に足首を少し伸ばしてやればスマートに見えるのではないかと考え、またパーツそのものも加工しやすい形状だったので改造を決意しました。
ここの箇所ですね。
ここは元キットであるキュベレイから変更がないため、一昔前の「左右モナカ割ボールジョイント」になっています。最近のキットではなかなか見かけないのではないでしょうか。
BJと足首が一体化しているので、ここを
切り離します。
ここの思い出といえばアルティメットニッパーが折れたことでしょうね……。
悲しみ溢れます。
さて、この足首とBJの間に何か噛ませて延長するわけですが、手元にちょうど胴体で使用した5mmプラ角柱があるので、これを使いましょう。
1.2cmくらいで切り出します。
5mmプラ角柱、結構活躍してくれます。
これを
間に噛ませて接着剤で固定。
難しいところとしては、モナカ割なので位置がずれるともう片方のパーツとの噛み合わせが悪くなるため慎重にもう片方と調整していきます。
なんとか接着。これでもまだぴったり嵌っていません。まあ足に接合できるので今はこれでいいです。
「っていうかこのモナカ割のパーツ自体接着しちゃえばもっと簡単に加工できるじゃん」というお声が聞こえてきそうですが、膝との組み合わせにこのパーツの軸を使用するため、後ハメ加工が必要になってしまいます。それは難しいので、今はこの方法でなんとか乗り切っています。
最終的な仕上がりとしてはこんな感じ。しっかり5mm延長されています。
後ろから見ると隙間が空いていることがわかりますね……。これは改善せねば。
また、ご覧の通り延長パーツが普通に見えるので、モールドを追加したりして自然に見えるように工夫する必要があります。
見栄えについては後々検討するとして、とりあえず両足とも延長しました。
これにて等身アップの改造は完了です。
胴体を5mmプラ角柱 + 2mmプラ板、足首を5mmプラ角柱で延長したため、合計で約1.2cmの等身アップになりました。「1.2cm程度なんて大した変化じゃないでしょ」と思われるかもしれませんが (私はそう思っていました)、それが意外とそうでもないんです。
仮組み直後 (無改造) が左で、改造後が右です。
足首のカバーに余裕が見えるのと、やはり胸部の位置が上がっているため腹部がはっきり見え、胸部と腰部の窮屈さがなくなったように感じます。
(でもやっぱり指に目が向きますね……)
また、胴体改造による可動範囲拡大の様子は以下の通り。
前後左右、結構曲げられます。これで様々な表情を付けられるようになりました。
正直、私にはプロポーション変更のセンスがあるとは思っておらず、様々な作例を見ながら「何でこんなピンポイントで改造できて、しかも格好良く仕上がるんだろう……」と常々疑問を抱いている人間でして。
ただ、これも経験なのかなと思っています。ある日突然、改造のセンスに目覚めるのではなくて、何体か作っているうちにだんだん「こうしたら格好良くなりそう」というのがわかるのではないかと予想しています。少なくとも今の自分にはそのセンスはほんの少ししかなさそうですが。
次回も改造です。
胸部が上がったことによりファンネルポッドも上がってしまい、若干後ろから見たときのバランスが崩れている気がしたので、ここも延長してみようかと思っています。
改造をするかどうか迷ったときの判断は、こういう「気がした」くらいの気持ちで取り掛かるのが良いのではないかと思います。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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